ぬまぞこ思考ログ(極めて浅い)

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狭く浅い知識と少ない語彙で書き連ねる思考ログ

【勇者ああああ記念】MOTHER2を語りたい

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放送開始からずっと見ている大好きな番組「勇者ああああ」でとうとうMOTHER2が取り上げられるみたいですね。(これ書いてる時点ではまだ放送されてません)
私の世代は子供の頃やったRPGゲームといえばドラクエ派かFF派に分かれていましたが、そんな中で私がハマっていたのはそのどちらでもなくMOTHER2でした。
MOTHERシリーズは全部で3作しかないゲームですが、当時小学生だった私が20年以上経った今でも変わらずこの世で一番好きなゲームです。
なので今回は勇者ああああに便乗してMOTHER2の魅力を書いていこうと思います。
(※ちなみに私はMOTHERは難易度に挫折し未クリア、MOTHER3はクリア済みです。今回はMOTHER2メインで話します。)

 ①ファンタジーの中に現実感

MOTHER2のあらすじは、オネットという架空の町に住む12歳の少年(ネス)がひょんなことから世界を救う旅に出るという、これ以上ないってぐらい定番のRPGのはじまり方です。
でもそんなことはどうでもよくて、ポイントはネスが暮らす世界が現代という部分。
ネスは優しいママと妹と三人暮らし、パパは仕事で単身赴任中、隣の家には裕福な友達、街には車やバスが走り不良がゲーセンにたむろしています。
王様から勇者に任命されるとか武器屋で装備を整えるようなことはなく、フィールドマップは図書館で貸し出してもらうし武器はドラッグストアやデパートで買えるバットとかフライパンとか私たちにも馴染み深い道具です。そういった現実的な世界が可愛らしいドット絵で描かれていて、その中を自由に歩き回り怪しい洞窟を見つけたりする。そして進めていくに従って段々とスケールが大きくなって世界中を旅するようになりついには異世界にまで突入する。なんだか自分が本当に知らない場所を探検してるような気分になってすごくワクワクするんです。

▼スタート地点はアメリカをモデルとした街。f:id:satori0875:20180905054627j:image

▼図書館でまちのちずを貸し出してもらえる。f:id:satori0875:20180904201108j:image

その現実感は細かいところまでリアルで、初プレイ時小学生だった私が特にシビれたポイントはお金の扱いです。お金は敵を倒すとすぐもらえるのではなくパパが銀行に振り込んでくれたのをキャッシュカードを使ってATMで引落すシステムになっています。子供だったので現実ではまだ使えなかったキャッシュカードをゲームの中では自由に使えることが嬉しくて、そんなちょっとしたことで大人の気分を味わっていたりしました。

▼はじめてのATMはMOTHER2でした。f:id:satori0875:20180904232900j:image

②遊び心が満載

MOTHER2が好きな人は全員が挙げるポイントだと思います。

MOTHER2のシナリオを書いているコピーライターの糸井重里さんの遊び心がストーリーの本筋とは関係ない部分にまでこれ以上ないってぐらいたっぷり詰め込まれています。
私が特に覚えているのは主人公の住むオネットの街はずれの崖のそばにある中古の一軒家。入口に不動産屋のおじさんが立っていて、その家の中に入るにはゲーム序盤の価値観からすると異常に高額な値段で家を購入しないといけない、でもお金さえ払えば12歳にして夢のマイホームが手に入るワケです。
家を買おうが買うまいがクリアには全然関係ないですしよく考えると立地も最悪なんですが、子供の私は「別荘が欲しい!」「家の中が見てみたい!」の一心で必死にお金を貯めてその家を購入、やっとの思いでマイホームに足を踏み入れ私は大人の世界を垣間見ました。(理由はプレイしてのお楽しみにします)

▼おとこのしろは ひつようですよ。f:id:satori0875:20180904201125j:image
MOTHER2らしい遊び心はもちろんゲームのポイントとなるところにも。
プレイして一番最初、主要キャラの名前設定と同時に「すきなこんだて」と「カッコイイとおもうもの」も設定する必要があります。「すきなこんだて」はお母さんが作ってくれるご飯の献立、「カッコイイとおもうもの」は主人公の必殺技の名前としてゲーム内に登場することになり、こういうちょっとした要素があることでプレイする側は一層MOTHER2の世界に親近感と愛着を持つことができるのだと思います。

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③愛すべきモブキャラたち

街の至る所にいる名前もなき人たち(モブキャラ)。機械的に決まったことしか言わない彼らはRPGにおいて次の展開へヒントを与えてくれるという役割を担っています。
でもMOTHER2においてのモブキャラはそれだけではありません。
街の至る所にいる人たちはみんなユーモアたっぷりです。ゲームを進めるにあたって有力な情報をくれることもありますが、ゲームクリアとは無関係でおかしなことも色々話してくれます。


でもそんな彼らの発言を意味がないとスルーするのではなくて一つ一つちゃんと心に留めておくことでそれぞれの性格やモブ同士の人間関係が見えてきたりして楽しい。
話しかけるタイミングによって発言内容が変わるキャラも多くいます。また、序盤で「私の娘はスターになるために都会に行った」と言う人がいるんですけど忘れた頃になって辿り着く都会の街でその娘さんと思われる少女と出会ったりとか、靴下を落として困ってるという人のために靴下を見つけてあげると他では手に入らないアイテムが貰えたり、話しかけなくてもいいけど話しかけたらちょっとした裏話が知れるとか、隅々まで探索して色んな人と何度も会話をすることでちょっとした発見が増える楽しさがあります。

▼そのうち娘さんにも会えます。f:id:satori0875:20180904234849j:image
②も含めてこれらの要素はゲームをサクサク進めていきたいって人には煩わしいかもしれないですが、本筋以外のところも隅々まで楽しむというのがMOTHER2の醍醐味だと思っています。

 ④メタ要素

このゲームはメタ要素がとても多いです。

ただメタが多いだけでなく、明らかにプレイヤーを認識しているような発言が度々見受けられるものMOTHER2の特徴だと思います。

メタ発言をいくつか挙げてみます。

・長時間プレイをしていると「そろそろ休憩したらどうだ」とパパからの電話。
・「MOTHER2ってもう発売されたのかな?」と言う人がいる。

・街の中にMOTHER3の開発室がある。

・「勝手に人の部屋に入って引き出しを調べてちいさなメダルを探すような異常な行為」とドラクエ皮肉をする人がいる。

埋蔵金を発掘しているキャラが登場(糸井重里さんは以前徳川埋蔵金を発掘しようとしてましたね)

 

▼図書館のおねえさんは完全にプレイヤーに向けて発言してる。f:id:satori0875:20180905054320j:image
他にも実際に存在する人や物をモチーフにしたものも多く登場しますが私は小学生の頃にプレイしてたこともあり、MOTHER2に出てくるものの元ネタを後から知るということもしばしばありました。

⑤敵キャラもどこか憎めない

MOTHER2において私が一番好きなキャラクターは実は敵キャラなんです。
バットやフライパンなどの実用品で戦う敵もまた野良犬やカラス、街にいるガミガミおばさんとか酔っ払いおじさんとか身近な存在だったりします。
バットで犬やおじさんをやっつけるって聞くとすごく物騒な感じがしますが、そこは暴力的にならないようにちゃんと配慮されていて、勝利した時には「倒した」ではなく「(敵)はおとなしくなった」「(敵)は正気にもどった」という表現がされるんですよね。敵も味方も基本的にはやられても死ぬという表現はされない。(例外はあります。敢えて簡単に死を扱わないMOTHER2においてはっきりと死を表現する時はそこに大きな意味を持つ場合だと思っています。)

そして倒したボスはネスと友達になっていきます。
笑えるネーミングの敵もいるしへんな技使ってくるしとにかくへんてこなやつばっかりなんですよね、
そんな中で私が一番好きなのはやっぱりラスボスです。好きって言葉が適切かはわからないけど。一番心がぎゅっとなります。

▼「オレナンカドーセ」f:id:satori0875:20180904233038j:image

▼現実世界でも人間の人の敵「あれ」f:id:satori0875:20180904234426j:image

(オマケ)プレイ時に気にしてほしいポイント

普通にプレイしたいたらスルーしちゃいそうだけど気にしてみると楽しみが増える、そんなポイントをいくつか紹介します。

・ツーソンのおじさん

ツーソンのホテルにいるおじさん。話しかけるたびに言うことが変化します。

・ドコドコ砂漠の「しろごま」と「くろごま」

広い砂漠のステージのどこかに「しろごま」と「くろごま」がいます。ごまなのでどちらもちっちゃいドットです。ぼーっとしてると気付きません。話しかけてみるとちょっとしたイベントが起こります。

・まきょうのマジックトリフ

まきょうは毒の沼のステージです。まきょうの中にはマジックトリフというレアアイテムが5つ隠されているんですが、実は幻の6個目がどこかにあるそうです。

・ムーンサイドとマジカント

どちらも一度しか行けない、でも一度行ったら忘れられないトラウマステージ。

ムーンサイドはシンプルに不気味、どストレートなカオスシティ、ぱっと見でもう怖いです。

マジカントはムーンサイドとは違ってふわふわもこもこしたかわいい世界観。でも命とか生死について深く考えさせらる街になっています。

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ぶっちゃけMOTHER2は奥が深すぎて私も把握しきれない小ネタがまだまだわんさかあります。

今回紹介したのはあくまでわかりやすく有名なポイントやエピソードばっかりなので、実際プレイしてみたら他にも沢山気付く面白ポイントがあるはずです。

果たして勇者ああああでこのゲームがどのような取り上げられ方をしているのか、私が書いた部分と重なることがあるのかはまだわかりませんが、あわよくばこの記事では番組とは違う紹介の仕方で別の魅力を伝えることができていればと思います。

(放送後に別の切り口でブログ書けば良かったのかもしれない)

 

ところで、完全に余談ですがアルピー酒井さんって結構MOTHER2好きですよね。

ネット配信やってた勇者ああああ単発放送の時や番組中のふとしたタイミングでMOTHER2の話題出してくれることがたまにあってその度にテンション上がります。

MOTHER2企画でチャンサカが盛り上がってくれたら私も嬉しい。放送が楽しみです。

 

最後に。

MOTHER2面白そうだけどプレイする時間がない、という人にオススメの実況動画を載せておきます。

MOTHER2を孤児(みなしご)が初めてやると凄い その1 - ニコニコ動画