ぬまぞこ思考ログ(極めて浅い)

ぬまぞこ思考ログ(極めて浅い)

狭く浅い知識と少ない語彙で書き連ねる思考ログ

エレ片が好き

前回、オードリーのオールナイトニッポンが好き - ぬまぞこ思考ログ(極めて浅い)という内容を書いたんですが、同じ時間帯の裏番組、TBSのJUNKサタデー エレ片のコント太郎も大好きです。
説明するまでもないですが、エレ片とはお笑いコンビのエレキコミックラーメンズ片桐仁さん(敢えてこう呼ばせてください)の三人からなるユニットです。

とはいえオードリーANNとは違い、私はエレ片を初期から聴いていた訳ではありませんでした。
理由は単純で、完全なるコバケン派だったから。

そんな自分がエレ片に注目するようになったきっかけはキングオブコントです。
2010年のKOC決勝をリアルタイムで見ていてエレキコミックの悲劇を目の当たりにしました。(簡単に言うと決勝ですごくスベってぶっちぎりの最下位を取った)
第三回目の大会だったと思うんですけど、決勝でここまでスベったのってエレキが最初だった気がします。一本目のネタ終わった直後からテレビのこちら側まで伝わるエレキの痛々しい引きつり具合。そしてダウンタウンも審査員の芸人さんも気まずそうな空気。エレキを応援してたこともあって、いち視聴者の私も震えるぐらい血の気が引きました。
(ちなみにこの時エレキと同じぐらい応援していたキングオブコメディが優勝したので、すごく嬉しい気持ちと悲劇の余韻の切なさとでとても複雑な心境だった)

そんなKOCの後は居た堪れなさがすごくて余計にエレ片を避けていた時期もあったんですが、しばらく経ってからふと、KOC直後の当事者二人は一体どんな心境だったんだろうと気になって当時のエレ片音源を聴いてみたんです。

そしたらもうめっちゃくちゃに面白くて!
エレ片って卑屈トークがほんと最高なんですよ。
KOC後のSPWでは優勝したキングオブコメディをゲストに呼んでとことん自虐に走って自ら最下位をネタにしまくってました。ほんと最高。

そこからエレ片をよく聴くようになり今に至ります。

 

それにしてもJUNKの中でもエレ片ってちょっと仲間外れ感あるっていうか、JUNK聴いててもエレ片だけ聴いてないって人も多いと思うんですよね。
なので今回は私的エレ片のオススメポイントを考えました(独断と偏見)

①やついさんのトーク

エレ片メンバーは三人いますが、基本的にフリートークの7割ぐらいはやついさんのエピソードです。
やついさんのトークは独特で、一言で表すと「ポジティブな卑屈」だと思ってます。
私がやついさんのトークで思い出すものといえば最初に書いた「KOC最下位の話」のほかに「手売り会に客が来ない」「企画した旅行イベントが定員割れ」「一人で常磐ハワイアンセンターTDLに行かされる」「海外旅行でiPhoneを失くす」といった自虐話や純度の高い愚痴も多いんですが、話し方は全然悲観的じゃなくてむしろ楽しそうに聴こえるんですよね。これはやついさん自身の考え方が常にプラス思考だからだと思います。

やついさんのポジティブさが表れてるトークで特に印象深かったものをひとつ。

いつの放送だったか覚えていませんが、占いなんていうどこかの誰かが勝手に作ったシステムを信じて一喜一憂するなんておかしいと言い出したやついさんが自分占いというものを提案しました。

自分占いというのはいつでも自分が一番運勢がいいっていう占い(?)で、例えば道で転んですりむいたりしても「今日道で転んですりむいた人はラッキー!」と自分で決めてしまうっていうものです。

知らない誰かが決めた占いに気持ちを左右されてテンション下がるよりも、どれだけ嫌なことがあっても「嫌なことがあった自分はラッキー」と決め付けることで少しは気持ちが前向きになるんじゃないか、というようなことを仰っていたのが当時の私には衝撃的で、考え方ひとつでより楽しく生きることが出来るんだと感動したのを覚えてます。

 

物事に対してすごく積極的だし行動力もあって、何より強引に自分の空気に持っていくっていう(言葉は悪いですが)図々しさがやついさんの魅力だと思います。そして人が集まらないとかチケットが売れないとか窮地に立った時はその図々しさが際立って一層面白いです。

②今立さんのツッコミ

今立さんは他の二人に比べて見た目も地味ですし性格も割と普通(普通とは言ってない)で、トークの中心になることはあまりなくラジオでも際立って目立つタイプではありません。
とはいえエレ片にはなくてはならない、関東一(と一部では言われている)ツッコミ芸人です。
ラジオにおける今立さんのツッコミってただボケを正すだけではなくて、例えを多用してたり新しいノリの流れ作ったりと、実はすごく重要な役割だと思うんですよね。
あと私が思うのは今立さんってめちゃくちゃ聞き上手。相槌の合間に話を深く聞き出したり膨らませたり、やついさんの話し方からその後の流れを察知して上手く次の展開振ったりとかを自然にやってのけてる印象が強いです。なんとなく聴いてると気付かないけど実は重要なポジションになってるっていう、縁の下の力持ちタイプだと思います。

ちなみに個人的に大好きな今立さんのツッコミフレーズは「J2の応援じゃねぇんだから」です。(流れを説明しないと意味不明なフレーズですが、文字に起こすのは難しいので説明は省略)

今立さんのツッコミは文字にしても伝わらないので是非一度を放送聴いてみてください。

③片桐さんの人間味

ラーメンズしか知らなければ片桐仁さんってシュッとしててミステリアスなイメージがあると思います。
最近ドラマやバラエティの露出が増え、テレビで見てみたら意外と取っつきやすくて愛すべきイジられキャラなんだ、と印象が変わったかもしれません。
ラジオの片桐さんはこんなもんではないです。
ガチギレ、マジ泣き、悪口なんでもありでミステリアスとは程遠く、愛すべきイジられキャラというラインも軽ーく飛び越えてます。
エレ片の中では最年長ですがエレ片内のヒエラルキーは一番下で、エレキの二人からめちゃくちゃにイジられ怒りだす。その流れが最高に面白いんです。
エレ片における片桐さんの良さは何といっても人間らしさです。感情豊かで正直、あと良くも悪くも子供らしさの残った人だと思います。
学生時代いじめられてたエピソードを話しているうちに号泣、エレキにしつこくからかわれてマジギレ、こういうのって大人になるにつれて軽く受け流したり取り繕えるようになっていくと思うんですよ。
でも片桐さんはトークの流れやお笑いのノリとか関係なくその時の感情を電波に乗せて流しちゃうっていう。
そういう素直さや純粋さが段々とすごく愛おしく思えてくるんですよね。これで二人の息子さんがいるお父さんっていうところがまたいい。

また、大先輩に対して無意識に失礼な態度取ってしまうというポンコツエピソードも大好きです。

④三人の対立

三人組ってどこかアンバランスなところがあると思います。
どうしても二対一になりがちというか。
エレ片は特にコンビ+片割れという構成なのとパワーバランスがはっきりしてることもありこの二対一の構図がしょっちゅうで、当然エレキ対片桐さんというかたちがデフォルトです。
片桐さんのポンコツエピソードをエレキがからかうって流れが定番ですが、これがもうほんっっとうにくだらない内容で、イジり倒すエレキも本気で怒りだしちゃう片桐さんもみんな男子小学生みたい。しかも低学年の。最高。

あとこのバランスが変わってやつい対今立片桐になったり今立対やつい片桐になることもあって、どの構図になっても違った面白さがあります。個人的にはやつい対今立片桐が好きです。

でも一番面白いのが完全な個人戦になった時。
たまにある、負けた人が理不尽な罰ゲームを受けるという流れが毎回神がかった面白さです。みんながみんな罰ゲームを逃れるため自分が有利になるよう流れをもっていこうとするわけです。今立片桐がタッグ組んでやついさんを追い込んだと思えば速攻で片桐さんが今立さんを切り捨て一人で助かろうとする、みたいな駆け引きと裏切りの人間模様が見れて最高です。
普段は小学生みたいなことで笑ってるくせに、こういう時は卑怯な手を使ってでも有利に立とうと狡猾に立ち回る大人の嫌なところ全開な感じ。これはめちゃくちゃ褒めています。
ちなみにこういう場合も大体片桐さんは途中から怒りだすことが多いですね。

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書ききれなかったものもありますが、これが私が考えるエレ片オススメポイントです。

とにかく三人の小競り合いが好き。

 

また、エレ片はラジオもいいですがコントライブもめちゃくちゃ面白いです。さらに言えばやついフェスも最高です。

エレ片聴いたことない人は是非一度聴いてみてほしいし、ラジオだけを聴いてるという人は是非一度ライブにも行って、ポジティブな卑屈の世界観をより近くで体感してみてほしいです!はい!